ふるカフェ系ハルさんの休日 茨城・土浦 |
感じせんか?水を。の先生に土浦にいることを報告したら、速攻返信きて、土浦は日本のベネチアと呼ばれるほど水とは縁が深いんだって教えてくれた。
目指すカフェはお城の側に建つらしい。探し回ってヘトヘト。民家の外のベンチに座り込んだら、おじさんが注文聞きにきた。お城と民家とは大通りを挟んで向かい合い、お城の敷地内とは思えないが?なんか、おじいさんが熟睡してるし。
城藤茶店
屋根は入り母屋造り。門は出し桁造り。風格ある建物。
引き戸を開けて、中へ。
玄関から続く廊下、店内は板張り。昔は畳敷と思われる。窓からお城が見える。床の間は書院造り。床の間と縁側の仕切りには平書院(採光窓)。書院窓は香図組という香道から生まれた図柄の組子。縦線と横線の組み合わせで嗅ぎ分けた内容を表現するとハルさんが語る。
別の欄間は霞組。霞がたなびくように横桟を互い違いに組んだものなんだって。
廊下に出て上を見ると、勾配天井になつてる。別名、ふきおろし天井。
趣味の良い日本家屋ですね。
床の間を背に座ったハルさんがオーダーしたのは蓮根カレー。
本当にここはお城の敷地内なのか?
専門家の先生が教えてくださる。
壁の古地図を見ると、土浦が幾重にも掘割で囲まれた街だと分かる。この建物は多計郭(たけぐるわ)と呼ばれる武士の住居や蔵などがあった場所に建つ。店とお城の間の大通りはお掘の跡。
常陸国で水戸藩に次ぐ広い領地を持っていた土浦藩。堀は防御と水運に活用された。明治に入っても、堀は水運に利用されたが、物資輸送が鉄道や自動車の時代になると堀は埋められたり暗渠となった。店の前の大通りも昭和11年に埋め立てられたもの。
「この建物はその昭和11年に建てられたんですよ」と先生。実は先生は感じます?の高山先生に頼まれてハルさんに会いに来たんでした。
オーダーした蓮根カレーができた!とても美味しそう。
店主さん「このカレーは海軍と関係あるんですよ」
横須賀じゃなくて土浦で?
実は戦前まで土浦に海軍の基地があったと。この建物も海軍の中佐さんが住んでいた。大正11年に霞ヶ浦海軍航空隊が阿見村に設立された。霞ヶ浦は水陸両用飛行機の練習に最適だった。と、土浦と海軍のつながりが語られる。
そこへ、さっきお昼寝してたおじいさんがやって来た。お目覚めですか。既にオーダー済みだったらしく、早速醤油のワッフルが運ばれて来た。
白いワッフル!美味しそう!ハルさんもオーダー。
土浦は醤油でも有名。醤油は重く、運搬は船で行っていた。土浦、野田、銚子が三大醸造地とされた。お店で出している醤油は創業330年の蔵元の。
醤油ワッフルの作り方動画。♪君に胸キュン〜
おじいさん、1日3回も来てくれる常連さん。開店当初はお客が来なくて〜と店主さんとにこにこ語り合う。昔はつくば市に住んでいた。今は近所に。つくば市で植物化学の研究をしてた。
筑波研究学園都市ができ、土浦は次第に活気を失っていった。デパートも閉店、寂れる一方の街。店主さんは町の再開発計画を作る仕事をしていたが、この建物が取り壊されると知り一念発起。「土浦を元気にしたい」と2014年にカフェをオープン。
着物の女性常連客さんは手書きの新聞を作っている方、実家は江戸時代から続く酒店で、街の活性化のために頑張っています。イラストいっぱいのきれいな色の街歩きマップ役立ちそうです。「矢口新聞」読んでみたいです。
コーヒー屋さんご夫婦が新しいブランドの豆を持って来た。自家焙煎のコーヒー屋を営み、街の賑わいを取り戻すため仲間に声をかけマルシェを開催している。
カフェでつながる街の皆さん。土浦を元気にする活動として、酒屋さんの築170年の県の指定文化財の蔵をゴールに街歩きツアーを始めたそうです。
歩いて城下町の風情を感じたいです。歩き疲れたらコーヒーで一休み。蓮根カレーやワッフルも楽しみ。お土産はお酒ですね。
来週は野田の再放送。