宮 第9話 |
一人ぼっちで寂しいチェギョンは、里帰りの時のシンの服装(ランニングに短パン)でクマのぬいぐるみアルフレッドに着せ替えの服を縫ってあげる。アルフレッドの小さい背中をシンだと思ってすりすりしてちょっと満足?
だけど、けんかしたままタイへ行ってしまって、チェギョンが電話しても答えないシン。侍従に頼んではみたけど、シンからかかってくる気配なし。
落馬の時ユルのほうに行った事を反省してるチェギョン。シンを傷つけてしまったから、かたくなな心を解きほぐすのは難しいよ。
学校ではユルが「公式行事なのにどうして一緒に行かないの?皇后に嫌われてるから?」と余計なことを!チェギョンの心の隙間に入り込むように星の王子様の本を見せて、「韓国にもバオバブの木がある。一緒に見に行かない?」
「ユル、あなたはもう皇太子じゃないの。これからはシンを皇太子殿下と呼ぶのよ。宮中から出なくては」どうしてなの?と泣いてる夢にうなされたユル。母親が心配してくれたけど、胸のうちをこう話した。
「チェギョンが好きだ。皇太子妃には相応しくないと言う声を聞くたびに、不思議と好きになる。宮を出た5才から今までの暮らしが嫌なわけじゃない。でも宮の暮らしが忘れられないお母さんの望みをかなえるために、お母さんの辛さを和らげられるなら、自分の事よりお母さんのためにと思ってきた。でも、自分の本当の気持ちは自分でも分からない」
ユル母はユルの父の死で(皇太子がシンになり)おろかな娘と結婚しなくて済んだのに」って言うんだけど。
通学用に譲ってもらった皇太后のビートルを、ほんのちょっとのつもりで触っていたら動き出し、壊してしまったチェギョン。皇后は怒りつつ、大事な行事をチェギョンに任せる話をする。
「ウィリアム王子の接待をチェギョンがするのだ。国の恥にならぬよう、一生懸命勤めるのだ!」
チェギョンの部屋では皇太后が待っていた。
泣いて謝るチェギョンに、皇太后は優しく言う。
「皇太子妃に怪我がなくてよかった。処分しようと思っていたが、ためらっていたのをお前が代わりにやってくれたのだ。謝る事ではない。皇太子が出かける私のところに来た。ウィリアム王子の接待は皇太子妃がふさわしいと言うために。自分のために何度か妃を泣かせてしまった。その涙を見るたびに心の奥の何かが動くのを感じた。妃の涙は玉流川の流れより美しいと。
私はそれを伝えにきたのだ。男と言うものは思っていることを口には出さぬものだ。女は広い心でそれを受け入れようではないか」
皇太后の真心とシンの気持ちを聞いて涙するチェギョン。
出発の時、背中を向けてさっさと行ってしまったのは、皇太后のところへそれをいいに行くため急いでたって事みたい?別に怒ってたんじゃないのかい?だとしたら口数少なすぎ!
シンが恋しくて、夜寝るのもアルフレッドと豆腐人形と一緒のチェギョン。アルフレッドの背中じゃ小さすぎてシンの代わりにはならないよね。
タイでは着々と公式日程をこなすシンがいた。
学校に行ったチェギョン、トイレで自分への悪口を聞いてしまう。
「落ちこぼれの癖に皇太子妃だからって護衛に高級車に・・・同級生も内心むかついてる。税金の無駄遣いよ」
落ち込むチェギョン。その頃タイではシンがヒョリンと密会?
シンから電話がないこと、悪口を聞いた事と落ち込む事が重なって元気がないチェギョンに寄り添うのはユル。そういえばお弁当作って学校に来てたのは最初から誘う気だったのかユル?
「バオバブの木を見せに連れて行って。どこでもいいの。宮の外へ行きたい」
携帯も置き忘れてユルと出かけるチェギョン。
タイではシンがマッサージを受ける振りして脱走!ヒョリンと会ってその手を引いて・・・
「ここで何してる」
「人目なんて気にしない。送って行って。空港まで」
「こんなの君らしくない。僕の立場を分かっているだろう?」
「分かっているから2年間秘密にしてきた。何千回も愛してるって言ったのが、別れようのたった一言で終わってしまうの。あなたにとって私は何の意味もないの?」と気持ちをぶちまけるヒョリン。
「些細な事まで報道されて、いつもあなたのことを聞かされる。そのたびに苦しくなる。この気持ちが分かる?ほっといて!私はほんとに恋人だったの?」泣くヒョリンの手をひいて、歩き出すシンは、そのままこっそりトゥクトゥクに乗り街へ出ていった。侍従がそれに気付いたような。
シンがマッサージの部屋の窓から脱走した時は白い布靴なのに、ヒョリンと会うときの靴は黒の革靴。一体どこで履き替えたのか?
ヒョリンのほうは、もう私たち終わりよって言ってるのに、会いに来て空港に送ってって筋が通ってないような。
チェギョンはユルの車でドライブ。「久しぶりだから気持ちいい~!」と喜ぶチェギョン。
「このままずっとどこまでも行きたいな」とユル。
街へ出たシンは運転手に空港へ行くよう頼むけど、すでにパパラッチに追われてる。
皇太子が行方不明だと騒ぐ従者たち。実は韓国の宮中でもチェギョンがいなくなったと大騒ぎになってる。
シンとヒョリンが逃げ込んだのは市場の中の小さなホテル。イモリかトカゲだかに怖がるヒョリンに、もっと怖がりのシン。二人の横にはベッドが・・・
タイでのヒョリンがはじけすぎてて引いちゃうな。わざわざ会いに来て、公式訪問中で忙しい皇太子にデートついでに空港まで送れってすごすぎ。いくらスケジュール調べて、そのくらいの時間あるって知ってたとしてもねぇ。それからシンもチェギョンと一緒じゃないと表情がお面状態なのはまだ演技がへただったから?
チェギョンとユルがやってきたのは植物園。バオバブの木の前でお弁当食べる二人。ユルほんとお弁当上手につくってて、なぜ料理がうまいのか謎だわ。
「何悩んでる?木を見に来たんじゃないだろ?シンのせいか?あんなやつ!もし僕があいつなら君を一人にしないのに・・・泣くなよ」
鼻がくしゅくしゅしてたチェギョン、泣くかと思ったら思いっきりくしゃみ(笑)
「風邪かな?連れてきてくれてありがとう・・・」
タイでは空港にたどりついたシンとヒョリンがお別れ。
「今日はほんとに王子様だった」とシンにキスするヒョリン。「今日、一緒にすごした時間を忘れないわ。さよなら」
植物園では・・・
「私、シンが好き。愛してるの。シンだからってわけじゃなく、家族とはなれて慣れない暮らしで寂しかったから。それにもともと惚れっぽいし。もし、あなたと先に出会っていたら、あなたを好きになってたかも」
思わずぎくりとするユル。自分が好きな人から別の男が好きだって告白聞くのは辛すぎ。しかも好きな理由がそばにいるから。自分が先に会ってたらチャンスあったんだって恨むよ。絶対。
「でも、つらい。好きな人のそばにいるのに片思いなんて。離れて思うのなら楽なのに」
愛するチェギョンからシンが好きだって聞かされて寂しそうなユル。
「僕にはそういう話をしやすいの?」
「あなたはシンより優しいし心が広いもの」
ユルの気持ちにはまったく気付かず、クラスメートとしてしかユルを見てないチェギョンに、
「ありがとう」って言うしかないユル。
ユルといるときのチェギョンは心穏やかに見えるけど、思ってるのはシンのことなんだよね。
これはユルがもっとはっきり言ってやらないとこの先も友だちで終わってしまうよ。
植物園のシーンは柔らかいトーンで、ユルが植物を愛する穏やかな人柄だってことがわかるとこなんだけど、この先チェギョンをめぐってシンと激しくやりあうのかと思うと・・・ワクワクしますね。