パリの恋人 第14話 |
これがテヨンのつらい運命のはじまり・・
会長の態度もあやしいし、スヒョクの葛藤は深まるばかり・・・
「婚約はしないで。あなたのこと気に入らない。諦めて」と冷たく言ったギヘ。
ギジュは何も知らず、テヨンの手を握るけど。
「彼女、具合が悪そうよ。食事はまた今度にしましょう」と会食を中止するギヘ。
ギジュは何があったのかって不思議だろうけど。
「お話はうかがいました。
お姉さまの事、ギジュさんから聞いて親しみを感じていました。
また会う機会を是非お願いします。」と精一杯心を込めていうテヨン。
憂さ晴らしはゲームセンターの殴られ役キムおじさん人形。
手の甲が真っ赤になるまで殴り続けるテヨン。
ユナは親からギジュの出生の秘密を聞かされる。
「絶対結婚するわ。この秘密は私だけのものよ」
こんな女とは結婚したら不幸だけどねぇ。
ギジュは姉がテヨンを気に入らなかったのが理解できない。
二人がテヨンと会った事をスヒョクが知る。
スヒョクには言わなければならない。つらいけど。
「話がある。飲むか?」
「話せよ」投げやりなスヒョク。
「テヨンと婚約する。結婚の前に婚約するんだ。(暗い目のスヒョク)
そんな目で見るなよ。罪人の気分だ」
「罪人だろ」
「なんだと?」
「飲めばよかった。しらふでも酔う」
「結婚したら・・・」
「愛想良くしろと?」
「頼む」
(ついに我慢の限界のスヒョク)
「いやだ。叔父さんは頼みすぎだ」
「どうしろと?」
「言ったら聞いてくれる?あきらめろといったらあきらめる?」
「いや。でもぎくしゃくするのはいやだ」
「要求ばかりだ」
「俺を責めるのも無理ないが、現実的に考えてくれ」
「無理だ。そんな精神状態じゃない。俺は叔父さんと違って理性より感情が大事なんだ」
「この家に味方はひとりもいない」
「つらいならあきらめろ」
「いやだ。後悔もしない」
「甘えるな!テヨンが好きだ、俺がもらう。婚約する。話は聞いた。これ以上求めないでくれ」
出て行くスヒョク。部屋で考えこみ、テヨンを呼び出す。
夜の公園で会う二人。テヨンの部屋にいたころも、よくこの見晴らしのいいベンチで話したんだよね。
「スヒョク・・・」
「お前が憎い」
「スヒョク・・・」
「お前が嫌いだ」
「私、彼を愛してるの・・・婚約するわ」
「母さんに会った?」
「ええ」
「認めたか?」
「いいえ」
「母さんが反対なら、誰も賛成しない」
「それでも婚約する」
「家族から反対されたら幸せになれないぞ」
「でも婚約する。もう決めたの」
「やめとけ!後悔するぞ。おじさんは結婚に向いてる男じゃない」
「いいえ、後悔なんかしない」泣くテヨン。
「どうかしてる・・・後悔しないなんてどうして言える?(包帯巻いてる右手見て)かっとして傷つけた。痛みはいつまでも消えない。人は痛みを感じてから後悔するものだ」
「怖気づいてとどまるよりましだわ」
テヨンの顔を見て
「お前、遠くなったな。別人みたいだ・・・」
微笑むテヨン。
「おかしいよな、特別な仲じゃないのにわざわざ押しかけてさ・・・何もないのに」
「そうよ、何もないじゃない!なのに、バカみたいにこだわって意味無いわ」
「そうだな。でもさ、とてもつらい・・・」
ボロボロ涙流すテヨン。テヨンの頬の涙を手でぬぐうスヒョク。
「お前の顔にさわるの、はじめてだな・・・初めてさわるのがお前の涙だなんて・・・
初めて会ったときも泣いてたっけ・・・泣くな、今はハンカチ持ってないんだ」
立ち上がって
「行くよ。おめでとうは言わない・・・でも・・・お前に未練はない・・・」
背中を向けて歩いて行くスヒョク・・・(泣かずにみられないよ~)
泣きながら見送るテヨン・・・
バーで飲んでるスヒョク。ジャズバーのマスター呼び出してつぶれるまで酔うつもり。
「わけもなく恋におちたことあるか?気がついたらもう好きでたまらない。
好きになるのに理由はないと思っていたけど、よく考えてみたら彼女だから好きになったんだ。
彼女のすべてを・・・俺、うそついた・・・未練はないと・・・うそをついた・・・」
(泣いちゃうよ~片思いであんなに好きで、でも失恋しちゃて・・・)
スヒョクが心配で電話待ってたテヨン。かかってきたのはギジュから。
「誰かの電話待ってたのか?(姉と会った時の)さっきの様子が心配だけど、大丈夫か?」
スヒョクに会って、婚約の事話したと言うテヨン。ギジュはスヒョクが描いたテヨンの絵を見つめてる。真剣な顔で、マンガみたいな絵を見つめてるから・・・悲しい場面なのに合わないなぁ。
スヒョクはホテルのベッドでテヨンとの出会いを思い出してる。
「あのとき、俺を見てくれてたら・・・叔父さんより先に俺に振り向いてくれたはず・・・
早い者勝ちなら、彼氏になれてたのに・・・
いまさら・・・
何もないのに・・なぜ好きになる・・・好きになる理由が無い・・・何もない・・・何も・・・」
目を閉じるスヒョク。
翌朝、スヒョクを心配して眠れぬ夜をすごしたテヨン。山へ行って運動。
ギジュはジムで走る。
二日酔いでギジュが携帯に残したメッセージ聞くスヒョク。
ギジュのジムはスヒョクが泊まったホテルにあったから、(やっぱり)出会ってしまう。
「帰って着替えてから会社に行くよ。心配しないで」と冷静なスヒョクを案じるギジュ。
スンギョンは、映画館のスタッフの噂話でテヨンとギジュが婚約するのを知る。
そのテヨンはスヒョクに電話するのに、会話の練習。心配とはいえ、電話しづらいもんね。
練習の甲斐なく、あれこれ支離滅裂な事いったあと、心配してたって言うテヨンに、
「余計な心配は、俺には拷問だ。忙しいから切るよ」着替えて出社するスヒョク。
スンギョンはテヨンをギジュのところへお使いに出す。
車のデザインの事で対立するギジュとスヒョク。
「消費の落ち込みで、売れ行きがおちてるタイプの車をつくる気?」
「5年後の経済がどうなってるか予測できるか?それに国が滅んでも上位3%は安泰さ」
「ああ、叔父さんがそれに属してるもんね」嫌味だ~スヒョク。
お使いに来たテヨンがエレベーターで上ってきたら、スヒョクがそこに・・・
テヨンをみると思わず心が動くスヒョクなのに、「叔父さんに会いに来たんだろ」って冷たくて。
どうしたらいいか分からないテヨンなんだけど。
ギジュの部屋にはユナが。今度は「私の彼の顔をどうして見に来るの?」って言ってやれたテヨンに「今のうちに笑っておけば?今に泣くほうが多くなるから」って意味深な言葉を残して去るユナ。
スンギョンのメッセージには、なんとなく嫉妬の気配があるような。
「映画館辞めたらどうだ」というギジュ。前の奥さんを苦しませたくないのか、テヨンを守りたいのか両方かも。
携帯わたすギジュ、「頼みがある。俺を他の女と結婚させるな」
「携帯だけじゃ割が合わないけど。心配ないわ。他の女はもちろん、他の男とも結婚させない」
笑いあう幸せ者達。
暗~く沈んでるスヒョク。何かを思い、立ち上がる。
婚約前の二人は携帯いじって、いちゃいちゃしてる最中。そこへスヒョクが来て、きまずいムード・・・
「3人で昼食を」とスヒョク。
ステーキをもくもく食べるギジュ。
食事が喉につっかえて、おもわず咳き込むテヨンに、自然に水を差し出すスヒョク・・・
もうそんな関係じゃないって思い直す・・・ギジュもそんなスヒョクをチラッてみて・・・
「婚約おめでとう。もう叔母さんって呼ぶべきかな」
「固苦しくするな」
「ああ、もう俺に気を使わなくていい。食事代をおごるよ」と去るスヒョク。
悲しい顔のテヨンに「食べて」とギジュ。
スヒョクが諦めようとしてる気持ちが分かるだけに、ギジュもつらいな。
気持ちを無駄にしないために、無理にでもステーキ食べなくちゃ。
「そんな顔は今日で終わりだ」
婚約式のドレス選びが、パリを思い出させて笑える~!
つらい場面の後、ほっとするんだよね。
ステキなドレスばかりでおもわずぽ~となるテヨン。
ギジュが選んだドレスは、またまた肩と背中が大きく開いたもの。
おもわず口開けっ放しで見とれるギジュが(笑)
おまけにもっと背中を大きく開けろって(セクシーだからって)
セクシーな声だしてみるテヨンが、ぜんぜんで笑っちゃう。
ギジュのスーツ選び、ほとんど演技じゃなく遊んでる!
何着着たのか?ようやく白のスーツに決定でほっとしてるギジュ。
こんな楽しい二人に比べ、MP3聞いて暗~く物思うスヒョク。つらいなぁ。
婚約指輪えらびもほほえましい二人。
「一番大きいのを?それとも一番高いのにする?」
「純金の固まりがいいわ。けんかしたら売りはらって飲み代にするの」
すでに注文してあった指輪に感激のテヨン。
テヨンとギジュは会長とギヘに許してもらい、婚約式に来てくれるように話すことにする。
カン叔父さんのところには、またまた会長のお使いが金を持ってくる。
スヒョクは会社の前で、ギジュとテヨンが仲良く手をつないで中に入るのを切ない目で見送る。
なんだかタイミング悪く、ふたりがいるとこ見ちゃうスヒョクが、哀れだわ。
会長とギヘに、婚約式の日取りを伝えるギジュたち。
反対するギヘ「反対する理由があるのよ」(スヒョクを悲しませるのにどうして結婚を許せるの)
会長のほうは、「好きにしろ。式で会おう」(絶対裏があるんだよね)
ユナはスヒョクを利用しようと近づくけど、相手にされない。
ゴンがスヒョクに電話してくる。
「父さんが出て行った。また僕を捨てた(泣)」
ゴンをおんぶしてあげるスヒョク。
「姉さん(テヨン)もおんぶしてやった」というスヒョク。
「愛すると苦しいって」とゴン。
「誰かを愛したらみんな苦しいさ」
「父さんを愛してるから苦しいのかも。おんぶしてもらって楽になったみたい。
おじさんもおんぶしてもらった?」
「昔ね。叔父さんに。母さんの代わりに」
いろんな思いが胸によぎっただろうスヒョク。
ちょうどテヨンがギジュの車で帰ってきたのをみてしまう。
なかよさそうにギジュに手を振ってるテヨンを見るスヒョク・・・
ゴンからの電話に出られなかったテヨン。スヒョクにお礼を言うけど、間が悪いよね。
「私、会長に会ってきたの。婚約を許してもらった(驚くスヒョク)婚約するわ」とテヨン。
翌日、新聞一面大見出しが。映画館の従業員が一夜にしてシンデレラに!
カン叔父さんがそれ見て驚く。
いよいよ婚約式当日。
式場の席についていながら、「あんな小娘を嫁にするつもりは無い。あの秘密は絶対に守ってみせる」とつぶやく会長。その会長を意味ありげにみつめるチェ理事。
ゴンが「ハン社長よりスヒョクがいいのに」って無邪気に言って、みんなを焦らせる。
「お前、きれいだな」とスヒョクに言われて、微笑むテヨン。
控え室で落ち着かないギジュ。初めてじゃないのにって秘書くんからも冷やかされて。
ギジュの前に立つスヒョク。
「俺が憎いか」
「ああ、だからテヨンを離すなよ。絶対にだ。俺が二人を愛した証は、心の傷として残ってる。
しあわせに」(スヒョク、よく言えたよねとまた泣いちゃうんだけど)
テヨンに、パリの想い出の、ダイヤのネックレスつけてあげるギジュ。
「私ほんとに緊張してるわ」
「俺は脚が震えてるよ」
「ファイト!(アジャ)」と気合を入れて、二人は手を取り合って式場へ。
ユナのときとは違って、盛大な婚約式で、指輪交換もケーキカットもあるし。
ギジュに指輪をはめてもらって幸せなテヨン。テヨンがギジュに指輪をはめるのを遠くから見つめるスヒョク。ギヘがそんなスヒョクに気がついてはっとなる。ユナやユナ母、カン叔父さんも式場へ。前の婚約指輪にさわって、悔しそうなユナ。
幸せそうな二人にいたたまれず、式場を去るスヒョク。堪えきれず涙が・・・
(もう、駄目だ、可哀想で・・・泣)
記者会見もあるのね。芸能人じゃないのに。
「家政婦だったそうですね?」
「はい。給料の遅れが無い、よい雇い主でした」(ユーモアのある答えに微笑む記者たち)
「テヨンさんのどこに惹かれましたか?」
「ケーキをほおばるのが可愛かったです」(やっぱりあの時恋に落ちてたのね)
「一夜にしてシンデレラになった感想は?」
「はい。私はシンデレラではなく、一人の男性を愛する平凡な女性です。
彼がお金持ちだという事は、背が高いとか、歌が上手だとか、笑うとえくぼができるとかいう、彼の特徴の一つに過ぎません」
この答えを聞いて、心から嬉しくて微笑むギジュ。結婚を決めてよかったと思っただろし、惚れ直したよね。しあわせそうに微笑みあう二人が・・・きっとこれから大変な目にあうんだろうな~。
窓辺で涙して耐えているスヒョクに、チェ理事が・・・
「こんな日こそ笑顔だろう。兄の結婚式だ。信じられないだろうが・・・
明かすときが来た。ギジュにすべてを奪われ・・・ギジュは君の叔父ではない。兄なんだ」
「何だって?」
チェ理事の爆弾発言に驚くスヒョク。
スヒョクがせっかくギジュとテヨンの幸せを願い、自分の気持ちを整理しようとしてるのに!
会長のたくらみ、チェ理事の思惑、スヒョクをまきこんでドロドロの展開が・・・