シリアナ |
ジョージ・クルーニーがアカデミー助演男優賞を受賞した社会派ドラマ。
石油利権をめぐる王家と油田開発会社の癒着、さらに弁護士、エネルギー問題のアナリスト、CIA、油田で働く出稼ぎのパキスタン人たち、米政府、大勢の人が出てきます。
ぼう~と見てると誰が誰やら分からなくなります。
ジュネーブ、アメリカ、湾岸のある国、ベイルート、いろんな場所で同時進行的にストーリーが進む上に、石油の利権に関する汚職でなにがどうなったか、一番悪いのは誰かってことも、説明するのが難しい。原作を読むか、映画を2回見ないと理解できないかも。
ジョージ・クルーニーの最後の行動が、さらによく分からない。王子を助けたかったのか、任務どおりにしたかったのか。
一番分かりやすかったのは、テロリストに仕立て上げられる若者たち。仕事に恵まれず、それでも空き時間にサッカーを楽しんでいた若者達が、信仰の名の下にテロを行なう、テロのニュースが流れない日がない今、テロによって絶たれてしまった彼らの人生や家族を思うとむなしくなります。
映画の進行上、メインのストーリーがないので、話の焦点が分散してしまい、ラストでそれぞれの人生が交差する一瞬の高まりが中途半端。
訴えたいことがまともなことなので、それがとても残念。