ふるカフェ系ハルさんの休日 浅草 |
表通りからずっと奥まったところにある、引っ込み思案なカフェ。モルタルの古い建物、土台はコンクリに砂利多し。
カフェつむぐり
ガラリと引き戸を開けて中へ。
敷居があること、壁や天井を抜いてリフォームしたらしい。屋根裏まで見通せる開放的な室内。
初めての方は入り口(玄関)に置かれたボードを読む。
ふむふむ。
店内は靴のまま上がっていい。
特に歓迎ムードということもなく、普通に席へ。
ハルさんの選んだのは火鉢の席。
下町人情は?どうなってる?結構ドライなんだけど?
水はセルフで。周りを見ると、壁に向かってパソコン見たりしてるお客さんも。交流など無さげ。
2階に上がると、真ん中が廊下、左右に部屋。突き当たりに可愛い手洗い場。タイル可愛い。多分昔はトイレ。
1階にもトイレあった。多分昔は共同住宅。木造アパート(木造賃貸アパート)
下町らしさを求め、お客さんに話しかけるも…撃沈(^-^;
先ほどは甘酒をオーダー、今度は他のお客さんにつられて黒豆を。優しい甘さ。クリーム美味しい。
心の声がつい漏れてしまった。それを聞いた店主さんがいろいろ教えてくれた。クリームは甘酒を使ってるんだって。
浅草寺参りの楽しみのひとつですねとハルさん。
店主さんもちょっと嬉しそうに、みつ豆とか豆かんも浅草から広まったと話してくれた。
黒豆が気に入ってもらえたと喜ぶ店主さんご夫婦。
黒豆は3日かけて仕込むという動画。手間暇かけて作られる美味しさ。
お客さんたち、お店で長いことくつろぐみたい。そういうお店にしたかったと話す店主さんたち。
そこへ、大家さん登場。親戚も連れて。
すっかり変わったと感慨深いのは、昔こちらに住んでいたから。終戦から2年後、大家さんのお父さんが経営する履物店の従業員宿舎兼住宅としてここを建て、親戚の方は若い頃お店を手伝い2階に住んでた。各階2世帯づつ、計4世帯が暮らしていた。渡り廊下を挟んで、音も丸聞こえだけど聞こえないふりをする人情。
おせっかいだけじゃない、引っ込み思案も下町の人情。
そっとしておくのも人情。相手をおもんばかる。
下町のノリだけじゃないと分かったハルさん。
プライバシーが守られないと敬遠され借り手がいなくなったアパートは7年間空き家に。そこで店舗用にと借り手募集したところ、店主さんたちが応募して、ほぼ手作業で1年かけて改修。カフェをオープンさせた。
電気配線の絶縁体の碍子はペーパーウエイトに。
お客さんのひとりは俳優さん。台本読むのにこのカフェは良いそう。そして話の流れで映画上映会をすることになって。
お客さん、それぞれ好みの席でゆっくり過ごせる。
水をセルフにしてるのも、お客さんの邪魔をしないため。思い思いに過ごしてもらうため、実は細やかな気遣いのあるカフェでした。
次回は栃木県日光の世界遺産の中にあるカフェ。湯葉が美味しそう。