ふるカフェ系ハルさんの休日 中央林間 米軍ハウス |
よくある住宅街に、ランチハウス様式の平屋。戦後アメリカで大流行した大衆住宅で、左右非対称の平屋になだらかな勾配の屋根が特徴。
さらに歩くと、さらに一軒。広い庭。
そして発見したのは一軒のカフェ。ここなのか?外観は日本風なのに。前庭に置かれたドラム缶(蛇口付き)。
FLAT HOUSE cafe
お店の人に誘われて、いざ!
なにやらいい香り。中に入れば白い内装。あちこちに置かれた茶色い木のテーブル。黒電話。赤い量り。タイプライターなどなど。
ハルさんの注文はミートローフとコーヒー。
店内の写真撮りながら、立ち上がったハルさん、思いがけず低い梁に頭がガツンと!
ちょっと奥まった居心地いい空間は、昔クローゼットだったらしい。
さらに個室風のコーナーもあり、元は何の部屋だったか想像するのが楽しい。
ちょっとドアを開けたら、そこにはバスルームが!トイレだけじゃなく、お風呂もちゃんとある。
歩き回ったり、バスルームでシャワー浴びる真似してるハルさん、挙動不審。
ハルさんの注文したミートローフが来た!オーブンで焼いたアメリカの家庭料理。作り方動画も。50分も焼くんですね。
お店の人に、建物のことを色々聞いてみた。カフェのある、この辺りは基地の町。厚木基地って大和にあるんだって。知らなかった。正直、中央林間の場所もよく分からなくて済みません。
大和市と綾瀬市にまたがる厚木基地。マッカーサーが降り立った基地として有名。戦後アメリカ軍に接収され、朝鮮戦争やベトナム戦争で派遣された米兵の、家族に貸されたのが米軍ハウスだ。
この土地に住む方は、米軍関係の仕事をしていた人も多い。
小さい頃から米軍ハウスで暮らし、ユニットバスや水洗トイレがあったと語る大工の親方。このカフェのような建物に来ると懐かしいなどと話していました。
そこへやって来たお髭の男性。建物についてあれこれ話す。ハルさんのライバル?かと思ったら、神奈川大の建築の教授 内田先生。
この建物は1967年築。日米の住宅の違いを教わる一同。
米軍向け、だがしかし後々のことも考え、日本人にも住みやすいように和洋折衷で設計された住宅。低い天井や独立した部屋のある独特なスタイル。高い家賃で貸せるので米軍ハウスはいいビジネスだった。ベトナム戦争が終わるのを見越して、このような日米の建築様式が混在した住宅を建てたのかもしれない。などと説明され、興味深く聴くカフェの皆さんとハルさん。
老朽化が進み、米軍ハウスの数は減りつつある。思い出の多いこの家を残したいとカフェを始めたというお話。みんなで協力してきれいにして使い続けている。
次回は中野の二軒長屋カフェ。